こんにちは!アびです。
愛猫の健康維持の為に欠かせない健康診断。1年でおおよそ人間の4年分の歳を取ると言われている猫さん。見た目には元気そうに見えても、何か病気が潜んでいることがあるのも私達人間と同じです。
この記事では、健康診断について知っておきたいことや、検査の種類とその内容、掛かる費用の目安を解説しております。健康診断を定期的に受けて愛猫の健康を守りましょう。
猫の健康診断とは?
「猫の健康診断」は、身体検査・血液検査・尿検査・便検査など、各種検査を用いて総合的に健康状態を診断します。愛猫の健康状態を把握し、日ごろから気になっている症状の原因を探ることができ、病気の早期発見や早期治療につながる手段となります。多角的に体の状態を検査することができるので、元気なうちから受診することで病気を未然に防ぐことにもなり、病気だった場合でも早期発見や早期治療に繋がるためとても大切です。

愛猫「レン」と「テトラ」のリアルな健康診断の記事も参考にしてくださいね。


愛猫の健康診断を定期的に受けていればと後悔してしまうこともあります。元気な時だからこそ健康診断を受け「正常値」を知ることで、数値の異変に気付きやすいというメリットもあります。未だに健康診断を受診したことが無い飼い主さんは、この記事を読んだきっかけとして愛猫の健康診断を受けましょう。

私も後悔した人のひとりです。定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
検査の種類は?その目的は?
猫の健康診断の検査項目は様々です。一般的には以下の検査項目があります。
・問診
・一般身体検査(視診、触診、聴診)
・血液検査 CBC(貧血の有無、赤血球数、白血球数など)
・血液検査 血液生化学検査(蛋白量、腎臓、肝臓、膵臓の数値など)
・血液検査 甲状腺機能検査(亢進症の診断など)
・尿検査(尿のpH、尿糖、尿比重、結晶や細菌など)
・便検査(便の性状、寄生虫の有無、血が混ざっていないかなど)
・レントゲン検査(胸部、腹部)
・超音波検査(胸部、腹部)
・心電図検査(刺激電動系や不整脈の診断)
動物病院によって、あらかじめ健康診断のコースを設定している所もあります。
特にコースを設定していない病院は希望する検査項目を個別に決めることになります。
重要な疾患を抱えている可能性がある場合は、確定診断のために細胞診検査やCT検査・MRI検査などを行います。その場合、かかりつけの動物病院では出来ないことが多く、専門的な機関(大学病院など)で二次診療を受けることになります。

重大事に二次診療先を紹介していただけるのか動物病院に事前に確認をしておきましょう。
問診
問診では、日常生活や生活習慣に関する質問などが行われます。普段から気になることは全て伝えるようにしましょう。私のかかりつけの動物病院はでは口頭での問診となっておりますが、動物病院によってはチェックシートを準備している所もあります。
例えば、私の愛猫「テトラ」の気になる症状として伝えた内容は次の通りです。
・くしゃみ
・口臭
・涙目
・めやに
・吐き戻し
・便のゆるみ
猫さんとの生活の中で気になったことを伝えることで、獣医師である先生から見解やアドバイスを受けることができます。ちょっとした気づきでも、その先に重大な病気が隠れていることがあります。気になることはしっかりと伝えるようにしましょう。

普段から愛猫を細かく観察する習慣をつけましょう。
一般身体検査
一般身体検査は全身の状態を調べる基本的な検査となります。
・体重測定
・体温測定
・視診(目・耳・口腔内の確認など)
・触診(体形・臓器・しこりの確認など)
・聴診(心拍数・臓器の異音の確認など)
視診では、猫の体形の確認、目・耳・口の中の確認し、異常がないかを確認して頂けます。
触診では、体形や腹部の確認、体に腫れやしこりなどが無いかを直接触って確認をして頂けます。
聴診では、聴診器で心拍数の確認や、心臓・肺・腸などの臓器に異音がないかを確認して頂けます。

問診と併せて行われます。先生とよく話し、よく聞きましょう
血液検査
血液検査は、健康診断の基本的な検査項目となります。
正確な数値を検査するために絶食が必要です。動物病院にもよりますが検査の12時間前の絶食が目安となります。
・CBC(完全血球計算)
・血液化学検査(生化学検査)
・甲状腺機能検査(亢進症検査)
CBC(Complete Blood Countの略)検査は、血球(赤血球・白血球・血小板)の数量や割合を調べます。体内で何が起きているのかを把握す為に必要となる検査で、猫の健康診断では必須の検査項目と言って良いでしょう。
生化学検査は、血液の成分を分析して、臓器の機能や栄養状態、炎症の有無などを調べる検査です。肝臓酵素や血糖値、腎機能、コレステロール値などを測定し、異常の有無や病気の診断、治療の判定などに活用されます。こちらも猫の健康診断では重要な検査項目となります。
甲状腺機能検査では、亢進症の確定診断を行う事ができます。猫の場合はサイロキシン(T4)の濃度を測定します。
参考に、私の愛猫が健康診断を受けた時の血液検査の結果です。



甲状腺機能検査は血液検査でできるので併せる事で費用を抑えられます
尿検査
尿検査では、尿のpHや尿糖・尿比重を検査するほか、顕微鏡で観察して結晶や細菌などの有無を調べます。膀胱炎や尿路結石・腎炎・腎不全などの泌尿器の病気の早期発見に役立ちます。また、それらの病気になる前に未然に対処(食事療法など)ができる可能性があります。
尿検査の参考の記録はこちら。

猫の尿検査は血液検査よりも重要な検査となります。腎機能において、血液検査で異常が出る前に尿検査で何らかの異常が出る事が多いからです。猫の健康診断の中でも負担が掛からない検査項目なので併せて受けましょう。

尿検査は費用も高くないので併せて受けるようにしましょう
便検査
便検査では、便の性状の確認と、顕微鏡による観察を行い、寄生虫や虫卵の有無や血が混ざっていないかなどを確認します。大腸がんの早期発見や、他の原因による消化管出血の有無をみるためにも行われます。

便検査も費用は高くないので併せて受けるようにしましょう
レントゲン検査
レントゲン検査では、胸部や腹部の臓器(肺・心臓・肝臓・膵臓など)を撮影する事で、各種臓器の異常や腫瘍・誤飲の有無、骨折の状態などを確認することができます。視診や触診で判らなかった病気が発覚する事もあります。
レントゲン検査の参考の画像はこちら。


上記の画像は何の所見の無いと判断された時の画像です。
レントゲン検査は胸部・腹部など部位・撮影枚数によって費用が変わります。愛猫の健康状態や年齢、気になる症状がある場合など含めて、かかりつけの動物病院の先生と相談しながら検査を受けるようにしましょう。
超音波検査
超音波検査では、主に心臓・肺・肝臓・胆嚢・腎臓・膀胱・卵巣・子宮・前立腺・脾臓・十二指腸などの臓器を確認することができます。麻酔を使わない為、猫さんへの負担が比較的少ない検査方法です。検査に時間が掛かる為、予約を必要とする動物病院が多いです。当日病院に駆け込み超音波検査をお願いしても、出来ない場合があるので検査を希望する場合は事前にかかりつけの動物病院へ相談をすると良いでしょう。
超音波検査についても正確な検査するために絶食が必要です。動物病院にもよりますが検査の12時間前の絶食が目安となります。
心電図検査
心電図検査では、微量の電気を周期的に発生していることを確認します。心臓の心疾患や不整脈の診断を目的として行われます。主にシニア期以降に推奨される検査です。
何の検査を受診すれば良いの?頻度はどれくらい?
一般的には血液検査・尿検査・便検査・レントゲン検査を含める事が多いですが、推奨される検査項目は年齢や健康状態よって変わります。必要に応じて検査を追加して組み合わせていくのが良いでしょう。かかりつけの動物病院の先生と相談しながら、愛猫の健康診断のメニューを考えましょう。
健康診断は、成年期を迎える1歳頃からは年に1回、中高齢期に入る前の7歳頃からは1年に2回の健康診断を受ける事が推奨されております。シニア期に入る頃には病気になるリスクは年々高まっていきます。愛猫の健康状態を考慮しながら必要に応じて回数を増やすのが良いでしょう。
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推奨される検査や健康診断の回数について、かかりつけの動物病院によって考え方は様々です。日頃からお世話になっている先生とのコミュニケーションも重要になってきます。分からない事はそのままにせず質問をする習慣をつけましょう。

かかりつけの動物病院の先生と相談しながら愛猫の健康を維持管理しましょう
費用はどれくらい掛かるの?
動物病院によって掛かる費用が変わります。参考に私の愛猫が通っている動物病院で掛かる費用を示します。
2023年11月4日 受診時(税別)
・診察料 500円
・血液検査 採血処置800円・血液検査6,500円・外注検査4,030円
・尿検査 800円
・便検査 800円
・レントゲン検査(胸部・腹部 2枚)6,000円
・超音波検査 未受診 ※参考 2,000円程~
・心電図検査 未受診 ※参考 3,000円程~
他、検査結果で処方される薬や再検査費用など考慮しておく必要があります。検査項目を追加すればするほど健康診断に掛かる費用も増えます。ただ、病気の治療費は場合よっては数十万円と高額となります。

動物病院によって違いがあるので良く確認をしましょう
健康診断にペット保険は使えるの?
健康診断は治療ではなくペットの健康状態を確認する予防目的の為、ペット保険の適用外です。ただし、健康診断の結果、病気が発見された後の治療目的の為の検査費用や治療費などは補償の対象となります。
参考リンク SBIいきいき少短のペット保険
よくあるご質問 → 保険金が支払われない場合はありますか? を参照
まとめ
いかがでしたでしょうか。猫の健康診断は適切な時期に・適切な検査を・定期的に受けることで愛猫の体の状態を把握することができます。
いつまでも健康で居続けられるように・・・
愛猫と末永く過ごし続けられるように・・・
愛猫に、いつまでも健やかに長生きしてもらうためにも、定期的な健康診断を受けQOLを高めて飼い主も愛猫も幸せに過ごせるようにしてくださいね。

ん?散歩か?とにかく頼むゼ!

病院は嫌いだけど長生きの為なら頑張って行くニャ!