猫の健康診断「愛猫テトラ」2023.11

猫のきろく

 こんにちは!アびです。
 2023年11月、愛猫「テトラ」の健康診断に行ってきました。
 今まで行った事が無かったのですが、とある事がきっかけとなり今回が初めての健康診断をかかりつけの動物病院で受ける事にしました。

 この記事では、「テトラ」の健康診断で検査した内容とその診断結果、掛かった費用などを画像付きで公開しておりますので是非参考にしてくださいね。

今回の健康診断の検査項目について

 一言に猫の健康診断と言っても、しっかりとしたメニューを用意している動物病院とそうでない所があるようです。私のかかりつけの動物病院では健康診断のメニューはなく、年齢や健康の状態など過去のカルテや飼い主の要望に応じて必要と思われる検査を実施しているとの事でした。
 従いまして、事前にどんな検査があるのかを調べた内容を含め先生と相談した結果、今回は以下の内容にて実施して頂く事になりました。

・一般身体検査
・血液検査(CBC・生化学16項目)
・尿検査
・便検査
・レントゲン検査
・甲状腺機能検査

 甲状腺機能検査については一般的に亢進症が多くなる10歳以上が推奨なのですが、9歳という(検査した方が良いか)微妙な時期という事と、血液検査で判定が出来るという事なので検査して貰う事にしました。
 超音波検査は行って頂きたかったのですが、時間が掛かる為事前の調整が必要(※平日でしか出来ない)という事と、血液検査の結果で異常値が出た場合に行う事が多いと先生から説明を受けましたので、今回は受けない事にしました。

CHECK
※健康診断は動物病院によって事情が違うので、かかりつけの動物病院に相談してください

一般身体検査

 一般身体検査では、問診や触診などで全身の状態を調べる基本的な検査となります。
 問診では普段食べているものや日常生活で気になる点など事細かく質問を受けました。
 「テトラ」の日頃の生活で特に気になっていた事を伝えた内容は以下の通り。

・くしゃみが比較的多い
・口臭が気になる
・涙目・めやにが出る事がある
・吐き戻しが多い
・便のゆるみ(軟便)

 「テトラ」は昔からくしゃみ・口臭・涙目・めやに・吐き戻しが多く、健康診断を受ける前から定期的にかかりつけの動物病院に相談に行く事が多く、その都度対処療法を受けておりました。
 因みに、「レン」と4か月程度しか変わらず、同じく9歳を過ぎて中高年機を迎えております。

アび妻
アび妻

「レン」と比較して気になる事が多いのです

 下記は一般身体検査の結果です。

 体重 3.54kg
 体温 38.3度
 視診 まぶたの裏側の充血。臼歯に少し歯石あり
 触診 甲状腺・リンパ腺所見なし。
 聴診 心音に特に問題は無し。

 くしゃみ・涙目などの症状については先生に、「寒くなって来てから増えたとかある?」と質問されて、確かに寒い時期の方が目だつので「寒い時期の方が多いです」と回答しました。目をよく観察して頂いたのですが、まぶたの裏側(眼瞼結膜)が赤く充血していて結膜炎っぽい症状が出ていると診断されました。目を気にして強くこすっている事もあり、それも影響があるようです。従って、点眼薬を処方して頂く事になりました。
 良く吐く事についても長年変わらず基本的には解消されずに年月が経っております。「消化されていない・丸呑みしたような餌を吐く事が多い」「水っぽい液体だけで吐く時もある」「一回で食べる量が多い時に吐く傾向がある」事など細かくお話をしましたが、今回も具体的な解決には至る事はございませんでしたが、今後の予定の話として免疫対策など症状を和らげる方向で進めていくとの見解を頂きました。

 そう言えば、口臭の原因・対策の事を聞きそびれていました…。 

アび
アび

いわゆる緩和療法の事ですね

血液検査及び甲状腺機能検査

 血液検査は当日に採血をして頂きました。
 健康診断目的の為、外部機関に検査を任せるとのお話でした。
 今回は、CBC(全血球検査)と生化学検査(16項目)+電解質、併せて甲状腺機能の検査となります。
 外注検査だった為、検査結果は1日後となりました。

 甲状腺機能については問題なく亢進症の心配はなしという結果でした。

 血液については白血球数が基準より高い状態でした。(3か月前及び1年前の血液検査と同じような数値でした)
 白血球の大きさにバラつき(分画異常)があり、好中球・リンパ球数・単球数・好酸球の数の測定が出来なかったようです。従って、かかりつけの動物病院で血球検査機で再測定を行うという事になりました。

 その結果がこちら。

 血球検査機で見た結果、白血球数が29500/uLで外注検査の数値と同じ様な数値で高い結果でした。外注検査で分からなかったリンパ球数は高い・単球数は正常値・好中球も正常値・好酸球が高い状態でした。

アび
アび

過去実施した時の血液検査と同じような数値が続いております

INFO
・顆粒球は好酸球と好中球(及び好塩基球)の総和となります。

 好酸球が多いのはアレルギーとの関連性があるとの説明でした。「テトラさんのくしゃみ等の症状がその辺りの原因の可能性かなあ」との見解を示されました。”嘔吐をする”という事も、アレルギー的な刺激で胃粘膜などに症状が起きる、具体的には好酸球性胃炎という場合も考えらるとの説明も受けました。
 血液検査の範囲ではある程度の推測や憶測の領域は出る事は出来ず、より詳細となると骨髄の機能(造血幹細胞の機能)を確認する為の骨髄検査や、内視鏡検査による確定診断を行うという方法があるみたいですが、ここのかかりつけの動物病院では(骨髄検査や内視鏡検査は)殆ど行っていないとの事。
 結局のところは専門的な目線で見ないと分からないという事でした。骨髄検査を希望とする場合は大学病院など二次診療を推奨するとのお話でした。

CHECK
・内視鏡検査や骨髄検査となると全身麻酔を伴う比較的(生命の)リスクの高い検査となるようです。

血液検査の再検査について

追記:後日、先生から連絡が入り治療方針が決まりました
 後日、ステロイド錠での緩和療法のご提案を頂きました。炎症系疾患や免疫疾患などに処方するようです。炎症を抑えて好酸球の値に変化(改善)があるか見極めるとの事でした。
 私なそのご提案を受け入れる事にしました。理由は、”長年同じような症状で過ごしてきた経緯”と、体に出来る限り負担が掛からない処置を希望(QOLを優先)していたからです。
 プレドニゾロンという錠剤です。1日1回30日間飲み続け、経過観察として1か月後に血液検査の再検査をして頂く事になりました。

アび
アび

プレドニゾロン「ミクル」の抗がん剤治療の時にも処方されたお薬でした

レントゲン検査

 レントゲン検査では腫瘍や骨折などの有無の判定や、誤飲などによる異物など体内に異常が無いか確認をする事が出来ます。
 病気など異常の早期発見に繋がる為、検査をして頂きました。
 時間もそれほど掛からない為当日の申し出で行って頂く事が出来ました。

 胸部・腹部ともに所見は無しという結果でした。(腫瘍が無い事に)一安心です。

アび妻
アび妻

血液に所見があるので何事も無かったのは安心出来ました

尿検査 結果、尿路疾患の対策・再検査が必要

 尿検査は、事前に採尿をして持参します。正確な検査の為に当日朝一番の尿が良いです。
 前日では正しい検査結果が得られないようです。

 pH8.0(++)蛋白反応(2+)、尿比重は1.058という結果でした。pH8.0というのはアルカリに傾いているという事、蛋白反応が(2+)と少し高いので尿路に軽い炎症があるという事でした。
 顕微鏡の画像を見せて頂きましたが長方形の粒状の物が見られましたが、それは”ストルバイト結晶“との説明を受けました。先生いわく、

 「ストルバイトの成分はリン酸アンモマグネシウム」
 「マグネシウムが含まれているフードを多く摂取する事で(結晶が)生じる」
 「結晶が塊まりとなるとそれが結石(尿結石)になる」
 「悪化すると膀胱炎になる」

 との説明を受けました。普段レン様と同じフードを食べており、偏食なども無いのでその食生活をお伝えしたところ、「テトラさんは(結晶が)出やすいタイプかもしれない」との見解でした。
 「レントゲンで結石の所見は出ていなかったから現状問題は無いと思う」という事でしたが、「そのままだと膀胱炎に繋がるので食事管理をした方が良い」との指導を受けました。
 尚、膀胱炎が疑われる場合は以下のような臨床症状が現れるとの事です。

・排尿回数の増加(頻尿の兆候)
・下腹部(尿路)を気にするような素振りをする
・尿に血が混じる(血尿)

 「テトラ」の排尿回数は一日に2~3回くらいで、下腹部を頻繁に毛づくろいなどするような素振りも無いので今の所は膀胱炎を疑うような症状は無いと思われます。

アび妻
アび妻

これから暫くはしっかりと「テトラ」の様子を見る事にします

食事療法 食事療養食「ロイヤルカナン ユリナリー S/O」

 先生より、食事療法の指導を頂きました。食事量糧食に切り替えてくださいとの事です。下部尿路疾患用の食事療養食として「ロイヤルカナン ユリナリー S/O」というフードを紹介されました。尿結石の原因となるストルバイト(アルカリ性)、及びシュウ酸カルシウム(酸性)の原因となる両方に対応している獣医師専用の療養食との事です。

アび
アび

pH値が落ち着くように設計された尿路疾患用の療養食との説明を受けました


 「今日買っていく事は出来ますか?」と伺ったところ「購入出来るよ!」という事だったので、お会計時に併せて買わせて頂く事にしました。動物病院で購入した価格は500g入りで税込2,047円。一般的なフードより高いですが、これも「テトラ」の健康の維持の為と思えば気になりません。ちなみに、「最近はネットやホームセンターでも販売している」というお話を頂きましたので早速調べてみた結果ありました。

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 動物病院にわざわざ買いに行かなくても良い上、安いんですよね。「テトラ」は1日のフードの摂取量は40g程(ドライフード換算)なので、500gだと12日程度で無くなる計算になります。そこで大容量の物が無いか探してみたら、500g以外に2kgと4kgの容量がありました。

RCY S/O 500g
RCY S/O 2kg
RCY S/O 4kg

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 容量が多くなるにつれてコスパも良くなっています。与える頻度・療養期間に応じて買い分けると良いと思いました。(食事療養食については個人で判断せず、獣医師の指導の下で適切に与えるようにしてください)

 尚、食事療法の期間中は「既存フードに混ぜず、食事療養食に完全に切り替えてください」との事。おやつ等も与える頻度にもよるけどやはり理想は与えない方が良いとの事。特にマグネシウムが多く含まれているようなフードはやめた方が良いと念を押されました。

NOTICE
pHが高い数値となっているので、マグネシウムの取得制限となっております。
※療養期間中は食事療養食(ロイヤルカナン)と水のみ与えてくださいとの事でした。

便検査

 事前に採便して持参しました。便については当日である必要は良いようです。
 血など混ざってなく異常所見なしでした。虫卵(-)

 ※検査結果は健康手帳に記帳して頂きました。

アび
アび

便検査については口頭のみの説明でした

まとめ

今回の健康診断の結果

 「テトラ」の健康診断は療養&経過観察が必要となる結果でした。「猫はよく吐く」とよく聞く話だったのでそんなに問題視もしておらず、表面上も健康そうに見えていましたが、尿検査の結果も含めて健康診断を受けて”良い意味”で良かったと思いました。

MEMO
・結膜炎のような症状あり → 点眼薬で推移観察
・血液検査(白血球)に所見あり → ステロイド剤による緩和療法の実施
  ※経過観察として1か月後の再検査を受ける(12月予定)
・尿検査に所見あり → 食事療法による対策の実施
  ※経過観察として1か月後の再検査を受ける(12月予定)

今回の健康診断の費用

合計 27,050円(税込)
内訳(税別)
・診察料 500円
・尿検査 1,000円
・便検査 800円
・採血処置(2回) 1,600円
・血液検査 6,500円(CBC・生化学16項目・甲状腺検査)
・血液外注検査 4,030円(アイデックス)
・レントゲン検査 6,000円
・点眼薬 800円
・処方薬(プレドニゾロン 30錠) 1,500円
・猫用療養食(RCY S/O 500g) 1,861円

今回の健康診断の処方箋

・プレドニゾロン錠5mg 30錠(ステロイド剤)

アび
アび

「炎症を抑えて白血球(顆粒球)の推移を再検査で見極める」との説明でした

 という事で、「テトラ」の健康診断は終了しました。

  いつまでも健康で居続けられるように・・・
  愛猫と末永く過ごし続けられるように・・・

 色々な所見が出ておりますが、発見が出来た事で早めの対策が取れる事に意味がある健康診断でした。これからも定期的に健康診断を受診しようと思います。

アび
アび

引き続き定期的に「テトラ」の健康診断を受診したいと思います。

テトラ
テトラ

これからもよろしくお願いするニャ!

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