EP1・愛猫ミクルにFeLVによるリンパ腫の疑いが発覚

猫のきろく

 8月6日の夜にミクルが初めて吐き戻しをしました。その後は吐き戻しを繰り返すようになり、喉からの異音に気が付きつつも、風邪かな?という感覚でしばらく様子を見てしまいました。症状がだんだん悪くなっていく中でも事の重大さに気付いていなかった私たちは、8月10日にかかりつけの動物病院で、FeLV(猫白血病ウイルス感染症)によるリンパ種の疑いがある事実を知りました。

ミクルの体調について

 ミクルの体調については、以下の通りでした。

(8月6日夜~8月10日朝)
・食欲 8月6日夜に初めて吐き戻す。その後吐き戻す回数が増えていく。
・活動 徐々に意欲の低下。横たわる様になり始める。
・排泄 食べられずになるにつれ減少。
・体重 5.20kg(8月6日計測。前週比+0.05kg)

 初めて吐き戻しをして以降、食べた後に吐き戻す事が増えました。それは日を追う毎に多くなり、徐々に食欲が無くなっていきました。おそらく、吐いてしまう事に抵抗を感じ始めたのでしょう。かかりつけの動物病院につれていく前日の8月9日には、食べては吐き戻すようになっていました。

 最初の吐き戻し直後は元気というか、いつもと変わりない状態でしたがそれも束の間で、やはり日が経つにつれて元気がなくなっていき、横たわる事が多くなりました。同時に、喉から異音(笛吹笛のようにピーっと音が鳴る)が1日に数回鳴るようになりました。

 排泄についても食べられないようになるについれて徐々に減っていきました。軟便や下痢などは無く、単に排せつ量が低下していきました。

 体重については、吐き戻し前の計測だったので、増減は殆どありませんでした。ちなみに、8月6日以前の一か月の推移は以下の通りでした。

・7月9日 5.20kg
・7月16日 5.25kg
・7月23日 5.10kg
・7月30日 5.15kg

アび
アび

不覚にも、最初は体調を崩したのかなという程度の感覚でした。

アび妻
アび妻

体調悪化の進行が早くただ事では無い事に気づきました

かかりつけの動物病院での診察(8月10日)

 前日の夜に予約の上、8月10日の午前中にかかりつけの動物病院へ駆け込み、ミクルの状況・経緯の説明をしました。結果、詳細の検査をするという事で夜まで預けることになりました。当日の夜、診察の結果の説明を受けに行ったところ、FeLVによるリンパ腫の疑いがある事が発覚しました。

 レントゲンの撮影・血液検査の評価・抗原検査の結果は以下のおとりです。

レントゲン撮影による評価

・胸部の肺付近に、通常見えない白い影が見える
・白い影の部位により肺が通常の位置から押されていている状態
・その白い影により気道も圧迫されている状態

 その白い影の部分にリンパ腫の疑いがあり、その白い影に対して細胞診を実施したという事で、そのプレパラートを見せて頂きました。紫色の細胞がリンパ球で、大きさにバラつきがあり異常な状態で勝手に細胞分裂して見えるものがリンパ腫だと思われるとの事でした。

 喉から異音がなるようになった事や、吐き戻しが始まった原因に関しても、リンパ腫と思われるものが気道を圧迫している事で、喉が狭くなりうまく通らなくなっているんだろうとのお話でした。

血液検査による評価

・貧血      貧血の傾向。(HGB&HCT)
・白血球     問題なし。
・血小板     凄く低い。
・赤血球     低い。

 白血球の数は正常で問題なし、赤血球の数とヘモグロビン、ヘマトクリット値が低く貧血の傾向が起きているとの事でした。血中の蛋白濃度は低めだけど尿酸窒素とクレアチニンは問題が無く肝機能は正常で、GOT・GPT・ALPI・ビリルビンも問題なく肝機能も正常だというお話しでした。

 また、血糖値が200程で高い傾向でも、ストレスが原因で上がる範囲なので糖尿病では無いとの判断でした。そのほかの項目も特に異常値は見られず、内蔵関係に問題は無いとの事でしたが、貧血の傾向及び血小板の減少から見て、(リンパ腫が原因で)血液を作る能力の低下が始まっているとのお話でした。

FeLV抗原検査の結果

 FIVの抗体検査及びFeLV抗原検査の結果は、FIVが陰性・FeLVが陽性でした。私たちが譲り受ける前の、交通事故により近所の人により運び込まれた際(ミクルが幼猫の時)の検査では、FIV・FeLVいずれも陰性だったという事でしたが、今日調べたらFeLVが陽性反応を示したと説明を受けました。幼猫の時は免疫力が弱く、抗体を作る能力が無く潜伏をしていてもすり抜けた可能性があるとの事でした。
 何年も前から、しかも合計3匹の猫を飼っていた私たちは、今まで浅はかな知識の元で飼い主になっていたんだと痛感をさせられた瞬間でした。

アび
アび

判っていたつもりが落とし穴で、猫を飼うという責任を痛感しました

FeLVによるリンパ腫の疑い

 従って、FeLVが陽性・レントゲン写真に写っている白い影・血液検査の状況から判断して、FeLV(猫白血病ウイルス感染症)が原因によるリンパ腫の可能性が大きいとのお話を見解を頂きました。レントゲン写真から見える大きさからでも、素人目に進行が進んでいるように見受けられました。

リンパ腫は治せるものなのか

 ミクルのリンパ腫は治せるものなのか聞いてみましたが、答えはNoでした。それは以下の通りです。

・治療方法の基本は抗がん剤の投与
・完治(根治)という表現はなかなかしない
・良くなる状態を緩解(安定)状態という
・再発(再燃・悪化)の可能性が高い


 治癒という表現はまずしないとの事でした。良くなる事はあっても治りきる事はほとんど無く、治るという表現はまずしないとのお話でした。完治(根治)しましたっていうのはかなり長期的な治療が必要で、本当に問題が出ない状態(完全緩解状態)になってから使う言葉との事でした。治療して安定してきて、ちょっと良くなったていう状態では緩解状態を維持しているっていう言い方で、しばらく経過を見ていく必要があるとのお話でした。

※リンパ腫は、根治後の再発は充分にあり得る事で定期的な観察が必要との事です。

アび
アび

人の抗がん剤治療と同じなんだなと思いました

直ぐに抗がん剤治療を開始できない理由

 一刻も早く治療を開始して欲しかったのですが、どうやら私たちのかかりつけの動物病院ではすぐには治療が出来ないようです。それは、以下の理由からでした。

・病理検査の専門家(資格者)ではない為(リンパ種と)即断できない
・プレパラートを検査センターに送付して確定診断を貰ってからの判断
専門家に確定診断を貰うまでは治療が出来ない
 ※その間は対処療法・間に合わせ治療しか出来ない


 これもまた私たちが事情を知らなかった事で、病理検査の資格者のいない動物病院では抗がん剤投与の判断が直ぐには出来ないようです。抗がん剤の使用の判断基準は簡単な物では無く、確定出来ない限りは使えないくらい危険な薬剤との事です。従って、私たちのかかりつけの動物病院での抗がん剤の治療の計画については、検査センターにプレパラートを送って、戻ってくる回答を待ってからとの事でした。
 回答があるのはおおよそ1週間程とのお話でした。その間の治療については、サプリメントや内服薬による対処療法しか出来ないと言われました。

夏季休暇期間中と重なるのでもう少し後の回答になると伝えられました

アび
アび

動物病院であればどこでも直ぐに治療出来るものだと思っていました

アび妻
アび妻

ミクルの体調悪化が著しく、待ち続ける事はとても不安になりました

かかりつけの動物病院での相談(8月12日)

 2日後の8月12日、改めて伺いました。他の飼猫のFeLVワクチン接種の相談、そしてミクルのリンパ腫の疑いに対するセカンドオピニオンの検討の事前の相談をする為です。

他の飼猫のFeLVワクチン接種について

 私たちのかかりつけの動物病院の説明ではFeLV単独のワクチンは無く、5種には入っているが現在在庫が無く入荷の見込みが無い為、FeLVのワクチン接種が出来ないとの事でした。予防手段として、以前はあったけれど今は手段が無いとの回答でした。

※一般的ではなく(FIV・FeLVのワクチン接種は)積極的に勧めてはいないとの事でした。

※あくまでも、私たちのかかりつけの動物病院の説明で日本国内の事情とは違います。
(FeLVを含む4種混合ワクチン含め、接種が出来る動物病院はあります)

アび
アび

セカンドオピニオンを検討するきっかけのひとつとなりました。

アび妻
アび妻

ここの動物病院に通っている他の飼い主さんは(FeLV対策を)どうしているのかなあ

セカンドオピニオンについて事前相談

 得意としている分野にリンパ腫の記載がある動物病院が近くにあり、出来る治療に限界があるのであれば、そういう所で治療をするのが良いのか相談をしてみましたが、リンパ腫っていうのは抗がん剤の治療がメインとなってくるので(他の動物病院と比べても)差が出るような事が無いとの事でした。放射線治療も選択肢としてはあるみたいですが、大学病院など専門機関でしか扱いが無いみたいでした。

 結論として、ミクルの体調を見守りながら細胞診によるリンパ腫の確定診断をもう少し待ってみて、結果が出るのがあまりにも遅いようであればセカンドオピニオンを実施する事にしました

動物病院でも場所によっては放射線治療が出来るところがあるみたいです。

まとめ

 正直、ミクルがFeLV(猫白血病ウイルス感染症)によるリンパ腫(の疑い)と告げられた時は頭が真っ白になりました。
 そのような重病を抱えているかもしれない状態にも関わらず、しばらくは待たないと治療の開始が出来ない状況に、焦る気持ちと不安な日々を過ごさなければならない事。
 一日一日が過ぎる毎に目に見えて分かるミクルの急激な体調の悪化を、ただ見守りやり過ごす事しか出来ないのかと、悲しさと無力さを感じました。
 大切な・大好きなミクルの為に何がベストの選択となるのか。これから出来る事は何なのかを考えながら、ミクルに全力を尽くしていきたいと思います。

アび
アび

この度はお読み頂きありがとうございます。
暖かく、見守る様に応援して頂ければ幸いです。
今後とも宜しくお願い致します。

処方箋

 ・無し(検査センターからの確定診断を待ってからの治療計画)

診療費用

 ・33,330円(税込)

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