EP6・愛猫ミクルのFeLVによるリンパ腫の抗がん剤治療が延期に(5週目)

猫のきろく

 本日9月13日は、抗がん剤投与の5回目でしたが延期となりました。検査の結果、血液の状態(好中球・血小板の数)が基準をクリアしていなかった為です。ちなみに、4回目の抗がん剤はメトトレキサートでした。 ※5回目の抗がん剤はビンクリスチンの予定でした

 ここの動物病院の抗がん剤治療において、血液検査(血液塗抹標本)の結果で好中球2.5K/μL以上・血小板75K/μL以上である事が抗がん剤が投与できる判断基準となっております。

ミクルの体調について

 4回目の抗がん剤投与後、ミクルのコンディションは以下の通りでした。

(9月6日夜~9月13日朝)
・食欲 1週間を通して継続して不振。(ささみだけは良く食べる)
・体調 朝は隠れることが多い(投薬拒否!)遊び少々で色々と興味は示す。
・排泄 便少めで軟便というか9月8日ごろから下痢。
・体重 4.05kg(9月10日計測。前週比̟̟-0.10kg)

  食欲が無い。というか、食に興味は示すが食べない状況。ささみ(無味・茹でただけ)は猫が変わったかのようにガツガツ食べる。嗜好品(特にキャットフード以外)は一日の摂取量に制限があるので、ささみだけ食べさせる訳にもいかず、色々と試しても殆ど食べてくれません。今まで食べていたフードを食べなくなり、何が原因なのか分からず困惑している状態です。ちなみに、今までの摂取量を100とした場合、10-20%程しか食べていません。。。プレドニゾロン錠(ステロイド剤)は毎日処方できているので食欲増進が期待できるのですが、2回目の抗がん剤投与以降は継続して食欲の低下が続いております。

 活動については、今までの様にソファで爪とぎ(ソファでは本当はやめて欲しい・・・)して遊んでのアピールをしますが、おもちゃを見せても遊び方がゆるい。遊びについても興味は示すが興味が無いという感じです。食も動きも不振なのは、やっぱり体調が良くないんだなって事だと思います。あと、定番となった朝のお薬拒否(^^; 流石はミクル、カンが鋭く空気が読めるようで準備をし始めるとリビングテーブルの下に隠れます。。。

 ※ミクルは、お薬をそのまま飲ます事が難しい性格の持ち主なので、粉末状にしてよいお薬はご飯に混ぜたり・錠剤はドライフードに紛れ込ませたりして気付かれないように処方していたのですが、ミクルは賢いようでそれが通じなくなり、混ぜたご飯自体を嫌がるようになったので、最近は猫さん用のアミで保護して飲ませるようにしました。

アび妻
アび妻

最初っからアミで保護して処方すれば良かったです

 排泄についてはかなり芳しくなく、下痢がひどく毎日何回も行く状態になりました。液状のせいで便意がすぐに来るみたいで、酷いときには10分も経たないうちにトイレで用を足すような状況でした。一回の排泄量もごく微量でした。

 体重も食欲不振の状態が続いているので今週も減っていました。てくてく移動はしており、寝たっきりとか、横たわってるとかではないので、治療開始前ほどしんどくは無いと思われるのですが、体重減少だけは目に見えて分かるので、最低でも体重の維持が出来るくらいの食事療法を見出したいと思います。

アび
アび

ささみが好きすぎて、逆に他の物を食べなくなったのかなぁ

アび妻
アび妻

少量で栄養豊富なドライフードを何とか食べて欲しいです

血液検査・血液化学・免疫学検査の評価

 今回、5回目の抗がん剤が投与出来ずに延期となった、血液検査・血液化学・免疫学検査の評価は以下の通りでした。
 

・貧血(HGB)  前回より改善。
・白血球(好中球)上昇。参考値内。
・血小板     11K/μLしかない。
・赤血球     減少している。
・レチクロサイト 参考値内だが減少。参考値の下限に近い。赤血球の元
・AST&ALT   参考値内。※ビンクリスチンの影響なし
・vf-SAA     炎症の値 参考値外より少し上。

 白血球は充分との事でしたが、血小板が11K/μLしかなく血液の標本(血液塗抹標本)でも12K/μLしかなく75K/μL未満だったので、抗がん剤の投与は延期したとの事でした。延期の日数は一般的には3-4日後に再開となるとの事でしたが、1週間間隔を開けるとの判断でした。白血球(好中球)の場合は、骨髄が正常に戻ってから48-72時間で元に戻ってくるみたいですが、血小板の回復の期間が読みにくく3-4日で戻るかどうか微妙という事、胸膜炎と思われる炎症象がある事、体重減少や食欲低下も見られるので大事を取って間隔をあけるとのお話でした。


 問診で、食欲の低下や下痢が続くと相談したので、今回は初診時と同様の詳細の血液検査をしてくださいましたが、たんぱく質が下がったりとか脱水症状も出ていなく、肝臓も問題なく検査上は特別問題となりうる所は無さそうとの事でした。炎症も本当に極程度あるくらいの水準とのお話でした。

 今回、下痢の相談をした事で便の検査をして頂けました。ほとんど液状の粘液便だったとの事。ばい菌が増えたり寄生虫が入るって事は無かったけれど、好中球がたくさん出てきていて細菌を貪食している現象が出ているので、今の所の診断としては化膿性大腸炎の可能性があるとのお話でした。抗菌薬(アモキクリア錠)で様子を見るとの事でした。抗菌剤が有効であれば2-3日で症状の改善が認められるので、逆に2-3日経っても改善されないようであれば補助療法を検討するとのお話でした。

アび
アび

一難どころか複数の難があり、改めて病気の怖さを感じました

 経過観察の為に、9月16日に血液検査を実施したいとの事でした。下痢の状況や血小板の増減など経過を見てもらえるようです。1週間後の抗がん剤投与の延期日にぶっつけで臨んで、投与出来ずに再延期となるより、途中で観察して頂いた方が次の対処が迅速に行えると思ったのでお願いしました。

アび妻
アび妻

細かく診て頂いた方がミクルも私も安心出来るので二つ返事でお願いしました

前回の抗がん剤投与の評価

 4回目の抗がん剤投与の評価は以下の通りでした。

・胸の方の胸腺組織は少し小さくなった
・初診時に認められたリンパ節は残像が見られない(あってもごく少量)

 胸の胸腺組織だと思われる部分について、大きさは前回とほぼ変わらないか少し小さくなったとの事でした。(20.9×8.8=183.92mm2)-(17.4×9.3=161.82mm2)=22.1mm2減少

 最初に認められたリンパ種については頑張って探したのですが見当たらなかったので、残存していたとしても数ミリという状況なので限りなく完全緩解に近い状態なので、1週間の間隔で延期しても問題は無いかなとの見解でした。

 抗がん剤は、本来は薬剤強度といって腫瘍を減滅している間はなるべく間隔はあけずに投与するっていうのが望ましいとの事でした。

アび
アび

今回、かなり詳しくお話し出来たのが良かったです

今回の抗がん剤は9月20日に延期

 前述した通り、血液検査の結果、状態が良くなかったので抗がん剤投与は延期となりました。ちなみに、5回目の抗がん剤はビンクリスチンの予定でした。

まとめ

 ということで、抗がん剤の投与は無く5周目の治療は終了しました。本来は9週連続で抗がん剤投与をするプロトコールとなっており、間が空いてしまう事への不安はありますが、これもミクルの体調を判断しての結果なので致し方なしです。むしろ、抗がん剤が投与出来ない状態にも関わらず強行して負うリスクの方が怖いです。常に気持ちを前向きに、大切な大切なミクルと共に歩んでいきます。

ミクル
ミクル

引き続き応援よろしくニャン!

処方箋

・プレドニゾロン錠 ※ステロイド剤
  1日1回7日分 
・アモキクリア   ※抗生剤
  1日2回7日分 
・マイトマックススーパー ※サプリメント(お腹の健康維持)
  1日1回7日分 

 アモキクリアは化膿性大腸炎の抗生剤として処方されました

使用した抗がん剤

 ・無し(9月20日に延期)

診療費用

 ・41,556円(税込)

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